先進的窓リノベ2024事業として、断熱窓のリフォームを行うと補助金がおりる制度があります。
2023年も同様の制度があり、内窓の設置を検討していた方もおられると思います。
2024年は一部内容が変更されているものの、継続して行われるので見積もりをとってもらいました。
内窓リフォームを検討している方、リフォーム以外の断熱対策が知りたい方におすすめの記事となっています。
もくじ
先進的窓リノベ2024事業とは
断熱性能の窓・ドアに交換するリフォームに対して、補助金が出る制度です。
一戸あたり最大200万円まで補助(合計補助額が最低5万以上)が受けられます。
内窓だけでなく、ガラス交換、外窓交換、ドア交換も補助の対象ですが、補助が受けられる対象製品から選択することが条件です。
製品の性能や、交換部分の大きさによって補助額が変わってきますが、50%以上の補助は受けられません。
2023年は補助率が70-80%でお得にリフォームできたご家庭もあるそうです。
住宅省エネキャンペーン
- 子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
- 先進的窓リノベ2024事業(環境省)
- 給湯省エネ2024事業(経済産業省)
- 賃貸集合給湯省エネ2024事業(経済産業省)
併用して補助が可能な事業があります。
その中の、子育てエコホーム支援事業も内窓設置で補助適応です。
が、補助額は先進的窓リノベ2024事業のほうが良いので、お気を付けください。
内窓のリフォーム費用は
リビングの大きな窓2か所と、寝室の窓2か所を見積もり依頼しました。
家を建てた工務店に見積もりをお願いしました。
洗面所や浴室も寒いし、ヒートショックの予防で内窓設置される方もおられると思います。
我が家はまず生活スペースの断熱効果を上げたい理由で、リビングと寝室を優先しました。
窓の大きさやグレードによって本体価格、補助率が変わってきます。
見積もり
Sグレード | SSグレード | |
リビング2か所 | 187000円 | 209000円 |
寝室2か所 | 242000円 | 247000円 |
リビング2か所+寝室2か所 | 303000円 | 342000円 |
補助を受けても自己負担金が思ったより高いというのが率直な気持ちでした。
補助率が2023年より低くなることは分かっていましたが、それでも高額な印象です。
内窓自体の価格が値上がりしていること、窓の性能が高いものじゃないと補助が下りない(=価格も高くなる)が理由と思われます。
実家の内窓費用
実家は数年前に、補助金なく内窓を設置しています。
窓の大きさは我が家と違うので参考程度になりますが、窓4か所を2回に分けてリフォーム(施工費2回分)しましたが、合計22万でした。
業者も違いますが、施工費も窓自体の価格も全然違っていました。
値上げの時代で、内窓設置費用がこれ以上安くなることはないだろうと思うので、内窓を絶対につけたい場合は、補助金制度がある2024年のうちに設置された方が良いと思います。我が家の場合は、内窓にこだわらず、断熱効果を高められるものであればよかったので断念しました。
対策①内窓DIY
内窓設置は高額なため、我が家は断念しましたが、断熱効果は高めたいので対策を行いました。
内窓を業者に依頼すると施工費もかかり、窓1か所でも10万円以上の自己負担がかかります。
補助金が出るので見積もり依頼しましたが、予算オーバーだったので内窓工事は断念しました。
代わりに、リビングの窓は内窓DIYすることにしました。
SNSでも内窓DIYの動画がたくさんありますし、ネットやホームセンターにも内窓セットが販売されています。
我が家のリビング窓のサイズは、内窓キットで揃えると約5万円することが判明。
初心者が最初に行うDIYに5万円はかけられず。
ホームセンターの店員さんに、単品だと低価格で購入できることを教えてもらいました。
内窓キットのサイズに合う窓で、時間をかけずに設置したい場合は、内窓キットも手軽に始められる素晴らしい商品だと思います。内窓キットの中には金ノコや両面テープも付属されています。
ホームセンターには単品の在庫販売がなかったので、カタログから必要な長さや数を計算して発注をかけてもらいました。
我が家は光モールさんのレールを取り寄せてもらい、面材は取り扱いがなかったのでアクリサンデーさんの簡易内窓セットにも適応している中空ポリカを購入。
縦90×横400の横長の大きな窓ですが、レールや面材(中空ポリカ)合わせて12000円で揃えられました。
内窓キットとの価格差は約4万円。
既成断熱カーテンと同価格帯で内窓を設置することができます。
内窓DIY材料
- 面材(中空ポリカ)厚さ4mmのもの使用
- レールとフレーム
- 両面テープ(100均のもの使用)
- マスキングテープ
- カッター(中空ポリカを切断するのに使用)
- 定規
- 金ノコ(レールを切断する際に使用)
- セロハンテープ
SNSだとレールの代わりに、100均で購入できる配線カバーを使用しているのを多く拝見します。
小窓や低価格で作りたい場合にはすごく便利です。
我が家の窓で設置するには何本も継ぎ足す必要があったこと、内窓用のレールは比較的安価で取り寄せてもらえることが判明したので専用のものを購入しました。
一番安いものだと2mのレールが320円で販売しています。
少し長さが足りない部分に、100均配線カバーを使いました。
内窓DIY作り方
- 面材(中空ポリカ)をカット
- レールとフレームをカット
- 保護したい場所にマスキングテープを貼る
- レールに両面テープを貼る
- レールを取り付ける
- 面材の断面にセロハンテープを貼る
- 面材にフレームを取り付ける
- レールに面材をはめ込む
まずは、①窓の大きさに合わせて、面材の中空ポリカをカットします。
我が家は窓枠-(上レール+下レールの厚み)で-1cm短くカットしました。
レールの厚さや窓枠の歪みなども念頭に入れて、正確にカットするのが大切です。
中空ポリカは4mmのものを使用していますが、カッターでカットできます。
空洞になっているところにカッターの刃を入れてから、骨組み部分?をカットすることでずれにくくカットできるそうです。(夫談)
ノコギリを使用すると、切粉が中空ポリカの空洞部分に入ってしまうので注意。
②レールも同様に、窓の長さに合わせてカットします。
フレームはサイドに取り付けますが、上レールと下レールに干渉しないように、縦の面材の長さ-6mm程度にカットしました。
100均にある金ノコでカットしましたが、カッターを温めて切断することもできるようです。
③次に、レールを取り付ける場所の保護としてマスキングテープを貼ります。
④、⑤その上から両面テープを剥がしながら、レールを取り付けます。
一気に両面テープを剥がすのではなく、少しずつするとずれにくいです。
⑥面材の断面にセロハンテープを貼ります。
貼ることでレール上での滑りを良くすることと、空洞に埃や水分が入らないようにするためです。
中空ポリカの切断面は滑らかではないので、耐久性も考慮して、テープは貼っていたほうがいいと思います。
⑦中空ポリカのサイドにフレームを取り付けて、最後に⑧レールにはめ込んだら完成です。
光モールさんの内窓フレームは取っ手付きもあるので、開閉もストレスなく可能です。
内窓DIYレビュー
DIY初心者の几帳面旦那が、取り付けてくれました。
約2日かかっての作業でしたが、慣れている方や小さい窓だと数時間でできると思います。
一番時間のかかった工程は、大きな中空ポリカをサイズ通りにカットすることでした。
レールのカットはすぐにできてましたし、中空ポリカのカットが終われば、そのあとはスムーズでした。
断熱効果は?
肝心な断熱効果は、めちゃめちゃあります!
夜間、窓際20℃室温の時に、内窓側は13℃でした。
その差、なんと7℃!!
内窓を開けた途端に冷気を感じるので、今までこの冷気がリビングに入っていたかと思うと恐ろしいです。
結露は?
全く結露なし。
結露による健康被害も示唆されているので、結露がないこともとっても嬉しいです。
そのほかのメリットは?
我が家は2階リビングで、南向きに大きな窓があります。
クリアな窓なので、バーチカルブラインドの隙間から入る直射日光が時々きつく感じることがありました。
明かりがもう少し柔らかく、室内に入ってきてほしいと思っていました。
内窓に使用した中空ポリカのおかげて直射日光のまぶしさは緩和され、反射・拡散して以前より部屋が明るくなったと思います。
明るさは維持されつつ、外からの視線をカットしながらも、中からは外の雰囲気も分かる絶妙なバランス。
⇩左は内窓なし、右は内窓ありの違い
リフォームで内窓を設置する場合、窓枠天井付けのバーチカルブラインドと干渉するため取り外す必要があったのですが、内窓DIYだとバーチカルブラインドに干渉せず、そのまま使えているのがめちゃめちゃ嬉しいです。
内窓工事だと、設置するにあたって窓枠の奥行が7cm程度必要で、足りない場合はふかし工事が別途必要となってきます。この内窓DIY法だと奥行17mm以上あれば取り付けることが可能です。
嬉しい誤算が多くて、内窓DIY最高です。
デメリットはある?
内窓自体にデメリットは全く感じていません。
本当にDIYしてもらって良かったなと思います。
ただ大変だったのが、大きな面材の中空ポリカを自宅に持って帰るのが苦労しました。
我が家は2m越えの中空ポリカだったので、車内に搬入するのがとても大変でした。
トラック貸し出しサービスや、店舗でカットしてから持ち帰ることも可能か、確認された方が良いと思います。
対策②断熱カーテン設置
リビングと寝室の掃き出し窓は出入りが多いですし、既成のカーテンサイズが適応したのでカーテンを採用しました。
床までの長めのカーテンをつけることで冷気をカバーできるようにしました。
カーテンレールもカバートップ(屋根付き)にして少しでも冷気を遮断できるように。
オープンなものと比較しても500円くらいの価格差でした。
カーテンだと手頃な価格で家の雰囲気を変えることもできるし、断熱効果は高いと思います。
断熱効果を高めるものとして、内窓やハニカムシェードがありますが、カーテンが一番コスパとタイパのよい断熱対策だと思います。
断熱効果が高いカーテンは必然的に遮光性も高くなるので、採光を取り入れたい場合は検討が必要です。
さいごに
先進的窓リノベ2024事業の概要に始まり、リフォーム内窓の見積り価格、内窓DIYについて、まとめました。
少しでもコスパよく断熱効果を高めたい場合に、内窓DIYは画期的な対策だと思います。
DIYは時間と労力はかかりますが、内窓キットや作り方を参照することで、DIY初心者の方でも可能です。
リフォームでの内窓設置をお考えの方は、申請受付が順次されていくので工務店に見積り依頼を進めていきましょう。
内窓リフォームや内窓DIYを検討している方に、少しでも参考になれば嬉しいです。